第2回 arch紹介制倶楽部 REELデザイナー 宗片 晴果さん×THE LOCAL COFFEE STANDヘッドバリスタ 大槻 佑二さん 前編

ー 本日は、祐天寺のユーズド/セレクトショップ「feets」内に工房を構えるレザーブランド「REEL」デザイナーの宗片 晴果さん、青山通り沿いにあるコーヒースタンド「THE LOCAL COFFEE STAND」のヘッドバリスタで「TOKYO COFFEE FESTIVAL」の企画運営にも中心となって携わっている大槻 佑二さんにお越し頂いております。気持ちのよい朝のTHE LOCAL COFFEE STANDよりお二人の対談をお届け致します!宗片さん、大槻さん、おはようございます!
宗片さん (以下M) 大槻さん (以下O) おはようございます!
ー 最初に、宗片さんとAIさん (前回ご来店) との出会いを簡単に教えて頂けますか?
M 元々AIさんは、最初はInstagramで私が勝手にフォローしてて、そこから髪を切ってもらうようになってみたいなかんじですね。なんだろう…AIさんの世界観とか雰囲気が好きで、素敵な方だなぁって思います。先日、AIさんからオーダーして頂いて、シザーケースを作ったりもしました。
ー そうだったんですね。私もAIさんの内側に秘められた強さにとても惹かれました。宗片さんと大槻さんはどうやってお知り合いになったんですか?
M 割と最近ですよね。
O 最初はLOCALのお客さんとして来てもらってました。
M 前の職場がとても近かったので、3日に1回とか、本当によくお店に行ってました。ランチ帰りに寄るみたいな。その時に、展示とかしてるんですねって話をしたら、「やります?」ってなって「イイんですか!」みたいなかんじで (笑)
O こういうの作ってるんです~みたいなことも聞いてましたしね。
M っていうかんじですね。そこからレザーのコースターとか作っておいてもらうようになりました。

THE LOCAL COFFEE STANDにて販売されているREELのレザー小物
O 多分、宗片さんは一番お付き合いが古いですね。いつだろう...1年前は置いてましたよね?
M お世話になってます。
O いやっ、なんもしてないっすよ (笑)
M いやいやいやいや (笑)
Thema 1 ライフスタイル
M 「手の届かないところに」じゃないけど...常に生活に馴染むものを作りたいっていうのは思ってますかね。
O 確かにコーヒーは日常に溶け込んでるといえば溶け込んでいるけど、「無意識すぎてこだわらない」っていう意味では、良くもないのかなと思っています。
ー これから3つのテーマに対して、お二人それぞれの視点でお話して頂こうと思います。一つ目は「ライフスタイル」について。日々の暮らしに寄り添うもの、人生に特別な彩りを与えるもの、世界は人々のライフスタイルを形成するあらゆるもので溢れています。コーヒーやカフェ、レザーを「ライフスタイル」というフィルターを通してみた時、どのような関り方をしていると思われますか?
O コーヒーは日常に当たり前にあるものと思われているけど、それは価格帯にもよると思います。確かに何も考えずにコンビニ行って100円払って、とりあえず缶コーヒーを飲むっていう意味では無意識レベルの行動で、ほとんどの人は習慣になっていて、コーヒー飲もう!というよりは、朝は眠いからシャキッとさせたいとか、時間にゆとりが欲しいとかであって「コーヒーを欲して」じゃない。そういう人が多いのかなぁって思っていて、確かにコーヒーは日常に溶け込んでるといえば溶け込んでいるけど、味にはこだわってないし、今自分が何を飲んでいるかもわからない、みたいな...「無意識すぎてこだわらない」っていう意味では、良くもないと思っています。それ以上は、何かがないと上がっていけないじゃないですか。僕らの商売って100円じゃ成り立たないんで、そういった部分では良い側面も悪い側面もあるんだなと思っています。レザーは、例えば商品によっては、10000円で当たり前のものがあったりする。もちろん手も込んでいるから、それ相当の対価だと思うんですけど、でもコーヒーは5000円でなんて売れないしっていうところ。だから僕らとしては無意識で有難い部分もあるけど、意識的に変えていかないといけない部分もあるので、そこは僕らの努力次第かなと思うんですよね。

M なんか、コーヒーって最近なイメージで、私からするとタリーズとかスタバとかすっごい最近なイメージ。昔は喫茶店とかでしたし。私の実家が喫茶店をやっていて、父親が革職人で喫茶店やっててバイク屋もやってたんですけど、水出しコーヒーが常に置いてあったから、コーヒーが当たり前にある生活で....でもスタンドコーヒーってすごく最近ですよね。
O ここ数年ですね。
M 増えてるから流行ってるんだろうなと。どこの街の駅降りてもスタンドコーヒーあるんじゃないかってくらいだし。みんな朝、何飲んでるんですかね。朝起きたらコーヒー飲みます?
O 飲まない。
M はははっ (笑)
O ここで飲めるから。
M そっか~。でもわざわざ家で淹れて飲んでる人もいますよね〜。レザーは、前にここで展示させてもらったんですけど、その時はデイリーで使えるもの、コーヒー片手に朝出勤するみたいなその感覚で、レザーも日常に溶け込むものを使って欲しいというテーマでやったんですが、やっぱりナイロンの財布で良いっていう人と、革が良いっていう人と本当に全然違う。ブランドじゃないものが良いっていう人とか、ここの形がこうなってたら良いのに…とかいうのを自分がオーダーで作れたらなって思ってて「手の届かないところに」じゃないけど...常に生活に馴染むものを作りたいっていうのは思ってますかね。



(上から) 500円玉入れ、ミンティアケース、携帯用シューズホーン
ー 宗片さんは、鞄なども作られていますが、全体的に見ると「小物」を多く作られているイメージがあります。
M そうですね~。小物は好きです。飽きずに使えるシンプルなもの、ブックカバーだったら10年は使えるからね。「飽きないでずっと使えるもの」をテーマに作ってます。自分がシンプルなものが好きですし、自分の身の回りで必要なもの、あとは自分の周りの人たちがこういう時にレザーがあったら良いのにって思うもの、例えばパスポートケースとか...そういうのってやっぱり絶対必要なものだから。で、愛着が出てくるじゃないですか、毎日使うものとかって。そう、そういう生活に密着してっていうかんじ。レザーって意識しないとやっぱり持たないっていうのもありますし。人によるけど敢えてレザーが欲しいっていう人って目立っていないから...もっとね、広がれば良いな〜って思ってるんですけどね。レザーフェスティバルとか? (笑)
O レザフェス? (笑)
M レザフェスって (笑)
ー レザーのそういったイベントはあまりないんですか?
M クラフトフェスティバルはありますね。あとは沖縄でレザー単体でなんかやってるって聞いたことあるけど...沖縄はめちゃめちゃ革職人いるみたいで。やっぱりデザインフェスティバルとかいろんなクラフト系のやつは東京でもやってるけど、レザー単体は聞いたことないかも。やりたいっすねぇ (キラキラ)
O ここでやりましょう!
M こ、こ、で…? (笑)
O ここで!
M いろんな人呼んで?
O クラフトレザーナイト。
M え~!それやりたいですね。めちゃめちゃいますよ、レザーやってる人。
O そうなんだ!夜の時間帯貸し切って、ワンドリンク制にして、入場無料にして、気に入った人と交渉してもらって買って頂くと。
M なにそれすごーい。やりたーい!それぞれブースを設けて…
O ここだったら来やすいし、他だったら出店料高いですよね。
M 高いです高いです~。
O こんな狭いとこでよければ、出店料ちょっとだけで。面白そうじゃないすか!決まりで。
ー おぉー!
M 早っ! (笑)
O ちょっとメモしておきます (手帳取り出す)
M こんなかんじですぐ決まるんですよ (笑) え~誰誘おうかな。すっげー盛りだくさん持って来ちゃいますよ。やぁ~これみんな喜ぶわ~。東京でやってない人たちもいるんで本当に。でもここがすごいレザーの匂いになっちゃうんだろうな…
O いや、良いと思うよ!
後編に続きます!が、ここでお知らせです。
6月2日、本日から17日までTHE LOCAL COFFEE STANDにて宗片さんのレザーブランド「REEL」の展示&販売が行われます!宮益坂と青山学院大学の間という、渋谷からも表参道からも歩いていける距離ですので、皆さま是非足を運ばれてみてはいかがでしょうか? (運びましょう) 詳細は@thelocal もしくは @reelneedle をチェック!

後編では、お二人それぞれの目線で「消費」や「エシカル」などをキーワードにお話して頂いております。また、お互いへの質問もありますよ!では改めて...後編へ続く!!