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DJ Kotsu × DJ Romy Matsによる対談 フロアでは語ることのないエトセトラ 僕らのDJについて編


ー 今夜の予約ソファ席には、CYK TOKYOのクルー、またソロのDJとして活動の幅を広げているKotsuくんとダンスミュージックサイトHigher Frequencyの編集長を務め、自身もDJとして活動しているRomyくんにお越し頂いております!Kotsuくん、Romyくん、こんばんは~!

Kotsu (以下K) &Romy Mats (以下R)  こんばんは~!

K  CYKラジオ、今夜のゲストは解体新書 Romy Mats、

R  宜しくお願いしまーす!

ー ラジオになってる (笑)

K  パーソナリティーはMINAMIさんです。

R  え、パーソナリティーじゃない人が進行してるの (笑)?

K  ラジオの構造わかってないよね (笑)

ー はい!ということで、まずKotsuくん、RomyくんそれぞれのDJ活動について、具体的にどんなことをしているのか教えてもらえますか?

K  普段はCYK TOKYOのクルーとしてメンバー4人で活動していて、海外のDJを年に5.6回くらい呼んで自分たちでパーティをやって、あと個人では月10本くらいDJもしてます。パーティを自分たちで開催するに伴って、フライヤー、ZINE、グラフィックを自分で作ったりもするし、KOARAで毎月第3水曜にやらせてもらっている「UNTITLED」というパーティでは、毎回ZINEのペラを配っていて、それを半年に1回程度でまとめられたらいいなとかも思っていて...とりあえずパーティに人生囚われている気がするけど (笑) 一緒に好きな音楽を大人数で共有できればいいなとは常に思ってる。年代関係なく共有したいけど、せっかくなら同年代の人と、そこにある音楽に対してどういう価値観があるのかを共有したい。数が多いことに越したことはないし、同世代のDJ以外の子たちとクラブっていう場所でいろんなプロジェクトをしたいっていう気持ちもあるし、遊びに来てくれる人たちを置き去りにはしたくなくて、せっかく一緒に遊べているんだから、その人たちとまた違った場所でおもしろい遊びをしたいというか、発信しながら遊びたいとは思ってるかな。

昨年12/8にCIRCUS TOKYOにて行われた「CYK 1st Anniversary Vol.2」MALL GRABをゲストDJに迎えた時のCYK TOKYOクルー。左からDJ No Guarantee、Kotsu、Nari、Naoki Takebayashi

ー 「クラブ」という場所を拠点にして繋がっていけたらいいなということですね。

K  っていうのはあります。

R  僕は、もともとライターっぽいことを18歳頃からやっていて、その頃はロックバンドとかインディバンドのことを書くことが多かったんだけど、個人的にはバンドもダンスミュージックも聴いていたので、ライターとして活動するようになって、そこから仕事がもらえるようになって、20歳頃に「Higher Frequency」っていう12年くらいやってるダンスミュージックの老舗のサイトに入れてもらって、クラブの世界の大人の方とも知り合う機会が増えて...それからずっと、遊びに行ったり、仕事でレビュー書いたりインタビューしたりとかってずっと続けてきていて、DJをするようになったのは~、遊びではその頃からやってたけどちゃんとしたDJ活動はしていなくて...どっからちゃんとしようと思ったのかな~

ー 今いくつだっけ? 

R  今年24歳!だからDJをちゃんとし始めたのはここ1年半くらいの話だね。それはなんでかっていうと、自分でパーティやるようになったのがちょうど1年前の1月に自分の「解体新書」っていうパーティをSALOONで始めて、そこからオーガナイズするだけではなくてレジデントDJ、看板DJとしてやりたいこともあったし、それをやるためにはもっとスキルをつけようと考えてやるようになった。自分がパーティーの看板DJとして前に出てやれることが一番のパーティの宣伝になると思ったし、それはメディアの仕事とは全く別の軸の活動として。でも自分の中では「僕が表現している」ということには変わらないというか…アウトプットの方法が変わっただけで、何を考えて何をやりたいかっていうことは、文章で何を書くかっていうのと、DJで何をかけるのかっていうのは僕の中ではリンクしていることかな。

第1回目の「解体新書」フライヤー

DJをやるようになって1番思うのは、趣味で音楽を掘るのも好きだけど、それが今では仕事にもなって、文章よりもDJの方がもっと直接的な表現だと思っているし、その曲を言語化して説明していたのを、DJっていう表現で魅せることが出来たら、もっとシンプルにその曲の良さを音だけで伝えることができる。一番大事なのは音が伝わるっていうことだと思うし...だから、自分が普段探していて、皆がなかなか出会えないような音楽をDJやパーティで自分がいかにプレイするかっていうことはずっとこれからも変わらず続けていくことだと思う。

ー Romyくんは、ライターとして文章で伝えるアプローチの他に、DJとしては音を実際に直接的に感じてもらいたいっていう別のアプローチをしているということになるんですね。

R  そうそう。どっちも紹介するっていう表現に近いから、アプローチが変わっただけっていうことかな、僕の中では。解体新書はテクノとか実験的な音楽やディープな音楽をやってるんだけど、CYKとは真逆っていうか...ダンスミュージックではあるんだけど音の数が少ないというか。

K  禅っぽい。

RomyくんはDJ YMO®でも活動を行っている。補足:DJは名義をいくつか持っている人もいるため、あれ?あの人名前違くない...となっても大丈夫です。それはきっとあの人です。名義が違うだけです。

R  そうそう、まあテクノってところかな。僕はそれ以外の音楽で好きなものも多いから、解体新書でできないことをやるために、別の「procope」っていうパーティもCIRCUSで不定期でやっていて、解体新書は2ヶ月に1回ペースでやってるのに対して、procopeは解体新書の目指している音楽性には合わないけど「呼びたいな」っていうアーティストがいた時にやるようにしているかな。このパーティはハウス寄りで、もっとポップなかんじでやっているつもり。だから別の軸のパーティを持ってるってかんじだね。

K  僕の場合、CYK TOKYOはハウス、個人でやってるUNTITLEDではジャンル絞ってないんだけど、よりパーソナルで自分が常々やりたいDJを呼んだりとか直感に従ってやっているかんじで、ハウスじゃないところにもいける。

3月に行われた「UNTITLED」フライヤー

R  Kotsuのその時に一番やりたいことをできるのがUNTITLED。

K  みたいなかんじです!

ー ちなみに、毎回のUNTITLEDのゲストDJはどういう風に組んでいるんですか?

K  デイパーティ (日中~日付けを越えないパーティ) だから、基本的に平日のデイだと、5~6時間ある中の前半に来てもらえる人って、社会人の方は仕事で厳しくて、大体学生になるっていう限られた条件の中でやっていて...そうなるとやっぱり僕と近い年代がやることになる。それはそれで僕は良い場を持てているなとは思ってるんだけど、身内のパーティではないからゲストには毎回、週末ガンガンDJしているような大人の方を呼んでもいて...結果的にはなるけど若い子たちが集まるパーティではありつつ、来てくれる子に対して、本当に東京のシーンでガンガンやっているDJをゲストに据えることで、普段週末にクラブに聴きに行かない子たちにも、そういったDJを見てもらえるような機会を作りたい...というかんじで組んでる。それを考慮した結果、今呼んでいる人たちってことになってるかな。今まで呼んできた人たちは、結構シーンに対してオルタナティブな印象があって、なんかあんまりシーンにガッツリ溶け込んでないというか...。

UNTITLEDで配っているテイクフリーのZINE。Kotsuくんのオススメの曲紹介やその時々の思いなどがこれでもかと詰まっている反面、ペラ1枚なのでクラブ初心者にも取っつきやすいボリューム。

LIL MOFOさんは特にジャンルに捉われない動き方をしているし、Mari Sakuraiもテクノの文脈で呼ばれることが多いけど、それは最近のことでもあって...あの人のコアな部分は、テクノって言葉で括れないと思ってるから呼びたいと思うし、そのシーンに対してなんかオルタナティブな人っていうのは直感的に感じとってるかなっていうのはある。

R  DJってぶっちゃけそういうものだから、本当は何でもかけられるのがDJの本分であるべきだと思う、僕はね。でもそれぞれに得意なゾーンがあるのも事実だし...そういう部分で、今Kotsuが言っていた人たちは、客観的に見たらそのゾーンが広いていうか、手札が多いっていうかね。

K  だから僕のプレースタイルも客観的に見たら手札が多いというか、自分がそうやっているからこそ、そういう人たちにシンパシーを感じるのかなという気がする。

R  僕は、CYKは結構ハッピーなパーティだけど、その中でも唯一テクノっぽいやつとか実験的な音楽をかけられるのは多分、唯一Kotsuだけだと思う。(ひとつのジャンルを) 突き詰めることの良さもそれはそれであるんだけどね。まぁ僕もKotsuも同じことを考えていて、DJだったらいろんなパーティに合わせていろんなセットを組めるようになるべきだなっていうのはある。呼ばれるパーティーも幅広くなるし。

普段から同じパーティに出たり、お互いのパーティに遊びに行ったりと共に過ごす時間も多い半面、DJの場以外で二人で会うことは今までなく、本インタビューが初とのこと。

K  やっぱね~、ちょっとこの二人は、編集者っぽい立ち位置な感じがする。プレイヤーっていうよりかは。

R  それに関しては、やっぱり俺はバックボーンにライター、エディターっていうキャリアが先行しているところがあると思う。

ー 確かに、それぞれDJへの入り口は違いますよね。KotsuくんはいつからDJ始めたんですか?

K  僕、大学入ってからです。

R  サークル?

K  そう~。元々僕も広く浅く聞いていた方だから、その前まではまだあんまり深く聴いてなかったんだけどね~。

ということで、まずはお二人のDJとしての活動内容について話して頂きました。まだまだ序盤です!!

「M世代DJの思いとは?編」へ続く!!(ソファ席の温度が上がります。半袖になる準備を!!)

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